血中濃度推移グラフを利用して 1

さて、これらの知識は減薬の際にどのような事に利用できるでしょうか。
以下に、血中濃度のグラフを提示しながらそれぞれ説明をします。

ここで題材とする薬 (レキソタン)

単回の服用で以下の様な血中濃度の推移を示す。薬で説明をしていきます。
サンプルとして、レキソタン(セニラン : tmax = 1.3時間 半減期 = 31時間)で説明をします。

※最高血中濃度到達時間, 半減期は、
セニラン錠1mg/ セニラン錠2mg/ セニラン錠3mg/ セニラン錠5mg/ セニラン細粒1%
から引用。


シミュレーション計算、簡易化の為、
服用時から最高血中濃度は直線近似
最高血中濃度からは、半減期に従い指数関数で減少
としています。

薬を減薬した場合

まず、薬を減薬した場合を見てみます。

このグラフは
1月10日までは
5mg/回 1日3回の服用
から
4mg/回 1日3回の服用
とした場合に、推定される血中濃度の推移グラフです。

薬の半減期は31時間であるので、31時間 x 4倍 = 124時間 (5日間)ほどで安定する事が分かります。

よって、減薬をしても、5日間(+α)に離脱症状が起きなければ、この状態から次の段階に進むことも可能であるという事がわかります。
ただ、気候や日常のストレスなどあるので安全の為に、しばらく様子を見ましょう。

逆に、5日間以内に離脱症状が起きたら、その後にもっと強い離脱症状が出る可能性があることが分かります。

私の場合は、5日間以内に我慢が厳しい離脱症状が起きたら、一週間前に戻り、暫くステイ。もしくは減薬のペースを非常に遅くしています。
また、仕事でストレスが掛りそうなときは、ステイにしています。

薬を増加した場合

一方、薬の服用量を増やした場合を見てみます。

「減薬をするのに増加を知る必要は無いのでは?」と思うかもしれませんが、実は非常に重要です。

私は、減薬ペースが早かったりストレスフルな環境の際に出る離脱症状の際に何度も救われています!
逆にこの知識があるからこそ、薬に自分がコントロールされるのでなく、薬をコントロールしています。

 

このグラフは
1月10日までは
5mg/回 1日3回の服用
から
6mg/回 1日3回の服用
とした場合に、推定される血中濃度の推移グラフです。

薬の半減期は31時間であるので、31時間 x 4倍 = 124時間 (5日間)ほどで安定する事が分かります。

このことは、離脱症状が出て1ステップ戻しても、直ぐには解消しないことを意味しています。(もちろん、血中濃度と離脱症状が完全相関関係のある場合です)

また、ここでも分かる事は、安定化するまでの時間は半減期に依るという事です。

最高血中濃度到達時間tmaxが短いと、一時的に血中濃度を上げてくれることができるので、そこで離脱症状がおさまりますが、暫くすると離脱症状の出てしまうラインまで血中濃度が下がってしまうかもしれません。

しかし、暫くすれば、定常状態となり安定します。

次のステップの減薬をして離脱症状が出てしまった場合、

1ステップ戻しても離脱症状がおさまらない。。キンドリングで効かなくなってしまったのかなぁ。。と、早合点する必要はありません。(暫くたっても、症状がおさまらない場合は、キンドリングを起しかけている可能性もあるので、更に1ステップ戻って、安定状況になる様に様子を見ましょう。)

まとめ

この様に血中濃度が推測できると、自分の減薬ペースが速いか遅いかの目安になります。
また、気圧の変動が弱い人は、その手前はステイする。もしくは一時的に増量する(増量しても元の血中濃度に戻る頃も推定できる)ことができます。

現在の私の減薬状況

現在の減薬状況

更新日: 20年5月27日
※基準は12mg/dayがスタート値でそれを100%と記しています。

先月の状況↓↓

14ヶ月目…

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