わたしは既に断薬された方々の記録と薬の挙動をベースとして減薬を行っています。本格的な減薬の準備期間を設けたことで、スムーズに減薬をスタートすることができたので、わたしの方法を紹介します。
減薬の経緯
2018年の秋口から本格的に体調が悪くなり、抗不安薬と光の眩しさ、めまいについて、ネットで調べていました。
当初、慢性疲労症候群、筋痛性脳脊髄炎、ASD感覚過敏などを疑っていました。
これらの症状と私に起きている症状も合致はするのですが、ベンゾジアゼピンの常用量離脱の症状とも一致する為、その抜け出し方である『減薬』を行う事にしました。
自律神経と密に関係があると思ったので、日の光を浴びる、適度な運動をするなども取り入れる必要があると考えました。
体調も悪く外出も控えていた私が、急に外出などの刺激は逆効果と思い、2019年2~3月辺りから本格的な減薬をスタートする事に決めました。
それまでの間、断薬された方々の記録を自分なりに考察をしたり、自分に合った減薬法を探る期間としました。
減薬・断薬の事前準備
見よう見真似で、いきなり減薬をスタートしても、私の体質や方針と他の方の断薬方法が合致するとは限らず、いつか必ず自分で判断を迫られる時が来ることは予測できました。(減薬途中での試行錯誤は、進むことも戻る事も難しくなると思った。)
そのため、以下のサイトを参考にしながら、自分が納得する減薬方法, 計画を立てました。そのサイトの一部を紹介します。
断薬方法については、
レキソタンでの断薬成功者として、
- 不安障害とわたしさん
を参考にしました。
基本的な薬の挙動については、薬物動態学の本で勉強をしました。
また、ベンゾジアゼピンの特徴や歴史については、
- 鮠乃薬局さん
のブログが参考になりました。
これらを情報を元に、2019年2月までは、実験期間として失敗前提で減薬を試していました。
この際に、事前準備で特に役に立った知識と身を持って経験したことは、
- 減薬法としての水溶液で希釈を行う減薬法
- 薬の半減期と定常状態
についてでした。
実験期間で分かった事
- 血中濃度が安定していた方が離脱症状(の予兆)に気づきやすい。
→ 1日2回の服用から1日3回の服用に変更しました。 - 仮に離脱症状が起きても、4日前の量に戻せば、回復する。
→ 少々ハイペースでも、離脱症状が強くなったときに、戻せば良い量が分かった。 - 私の場合、水に溶かすより牛乳に溶かした方が安定化する。
- 同じ量を服用していても離脱症状がおこることがある。
→ 日常でのストレスだけでなく、気候、体調によって、離脱症状は起きる。特に睡眠が重要だった。 - 血中濃度を推定する事で、今の最低限必要な服薬量が予測できる。
※ エクセルで簡易シミュレータを作りました。 - 減薬ペースは、線形的でなく対数的に減薬する方が良い。
→ 前半はハイペースで進むが、後半が指数関数的に時間が掛る事が分かった。
これらを元に、3月から本格的に減薬を開始しました。
※ちなみに実験期間の間は、減薬ペース、1回辺りの服薬量、水溶液の種類など色々なバリエーションを試し、離脱症状の出方も詳細にメモをしました。
本格的に減薬を行う際は、手抜きをしたかったため、せめてこの実験期間だけでもデータ取りをしました。
また、本格的に行っている最中に起こりうる離脱症状や服薬方法(外出時の携帯の仕方)なども事前に知りたかったためです。
順調に進んでいるのに、トラブルが起きた際の手戻りは極力減らしたかったので。
薬の服用量を変化させた場合(減薬や量を戻した時)、それが安定するまでの期間を考察しました。予測できるようになると減薬がスムーズに行えます↓↓
薬の服用ペースを変えた時にその影響を考察をした記事です。外出時やライフスタイルなどの変化で服用ペースを変えざる得ない時に役立つ知識です↓↓
まとめ
段階を踏んで少し遠回りをしましたが、仕事をしながらですといろいろなシチュエーションが起こるので減薬に実験期間を設けたことは非常に有益でした。
これから減薬される方、(減薬間もない方も)、断薬への道を急ぐのではなく、まずは自分に合った減薬法を見つけることが大切だと思います。
私は減薬経験に失敗は無いと思っています。次の減薬にチャレンジする際に、その対策法を知っているのはとても強いです。
ワイパックスさんも記していましたが、「知識が武器」になります!