減薬を始める前に

ベンゾジアゼピン系の減薬・断薬には、細心の注意が必要です。厳しい離脱症状は、本当に地獄の様な苦しみです。
そして、再服用の場合、キンドリング(再燃)と言って、今までの服用量では効かなくなり、2~5倍程度の用量になってしまう場合もあります。(特に一気に断薬を行う場合。小用量でもです。)

以下に私の経験から、伝えられる事を知らせたいと思います。

★本内容は私個人の経験に基づいた記事です。(私は医師,医療関係者ではありません。) 減薬・断薬に際して体調不良(長期的な離脱症状含め),損害についての責任を負いかねます。ご自身の判断にて行ってください。予めご了承ください。

減薬・断薬のマニュアルを読みましょう

ベンゾジアゼピン系の減薬・断薬について、アシュトンマニュアルというものがあります。
まずはこれを熟読しましょう。
このマニュアルは医師が作成したものですので、ある程度安全な指針となります。
ここである程度と言ったのは、

  • 減薬のスピードが速い。
  • ある薬を減らす場合、1/2 → 1/4 → 1/8… と、段階の幅が広い。

点に、向き不向きの個人差が現れやすいです。

減薬・断薬は慎重に行いましょう

新聞,ネット記事などでベンゾジアゼピン系の薬の特性を知り、服用する事に不安になり一気にやめてしまう人が多いと思います。
一気に断薬することだけは、絶対に控えてください!

激しい離脱症状は数ヶ月~数年間続きます。(後遺症の様にすべての症状が治らないケースもあるようです。)
ゆっくりとした減薬は同じくらいの時間が掛かりますが、離脱症状は少なく(大きな症状が出ない人もいるようです。)リスクを大幅に減らせます。(リスクがゼロという意味ではありません。)

ベンゾジアゼピン系の薬は脳のリラックスする力を補う効果がありますが、薬を長期間服用していると、脳が本来持っているその力が衰えてしまっています。その力を回復するまでの時間が数ヶ月~数年間必要とする為です。

筋トレをイメージしてください。弱った筋肉に対していきなり筋トレをしても直ぐに筋肉が付かないように時間を必要とします。ただし、筋トレのように筋肉痛になる=離脱症状があるが回復を早める効果はないと私は思っています。
辛いレベルの離脱症状は避けた方がよいです。(私は、減薬がある程度進んでいるときに、ストレスが掛かる事をしてしまい、以降、耳鳴りがしています。)

判断は自分で

ベンゾジアゼピン系の薬に対する反応は一人一人異なるため、画一的な方法は、対処方法は現時点では存在していません。
そのため、医師や経験者から話を聞くことはできますが、判断するのは自分です。

例えば、

  • 減薬を進めていく中で離脱症状が出た場合、それを一時的なものとして我慢をするか、ステイ期間(減薬を一時やめ、同じ量で様子を見ること)とするか、もしくは、手前に戻り増量するか。の判断が必要になります。
  • 減薬をしたい薬を、半減期の長い薬に置き換え、その後に減薬するか。
  • 今出ている症状は、現症状とみるか、離脱症状とみるか。

これらの問題に直ぐに直面します。経験者の対処法や薬の仕組みなど、自分で調べる力とそれを実行するかしないかなどの判断をする必要があります。

いざとなったら手前に戻ればいい。

脅かすようなことばかりを書いてしまいましたが、いざというときの逃げ道もあります。

ゆっくりと減薬をしていて、離脱症状が出て困った状態になっても、いざという場合は、ステイする。もしくは、元の服用量に戻せば解消します。(人によって多少の離脱症状が残る場合もあるので注意してください)
そこは安心してよいと思います。逆に、これくらいしか対応法が無いとも言えますが…。

一気断薬をして、現在、離脱症状に苦しんでいる人は、キンドリング(再燃)で、より多くの服用量になってしまうかもしれませんが、再服用をしてそこから抜け出してほしいです。

一度、退避することも(心を休めたり、次の作戦を練るためにも)大切なことと思います。

割と孤独です。

減薬をしていても、その辛さや頑張っている自分を褒めてくれる人も居なく、割と孤独です。その点については諦めましょう。(笑)

断薬をゴールとしない。

断薬をゴールとしてしまうと、人間どうしても、焦ってしまいます。特に残りの数%となるときっとそうなるでしょう(まだ、私はそこまで行っていません。)

断薬を急ぎ、その後に訪れた離脱症状に頑張って堪えていても、辛いだけで褒めてくれません。
薬を飲めばおさまると思っていても、「せっかく断薬したのに…」という思いが強く、(私なら)再服用は躊躇してしまうと思います。

そして、断薬ができたときに、明るい未来が待っているか。というとそうでも無い様な気がしています。
(妊娠などを控えている方の場合には、減薬スピードを速くする為の、異なるアプローチが必要だと思います。)

断薬後も普通の生活が待っているならば、そんなに急ぐ必要も無い気がしています。

いざとなったら断薬後も再服用もOKと思います。

(私はまだ、断薬まで到達していませんが、)断薬した方は減薬・断薬のプロだと思います。

もともと必要だから飲んだ薬の場合、加齢やライフイベントによって、元症状が現れる場合があると思います。
その時は、臨機応変に再服用はOKと思います。

短い期間の服用で耐性ができる前ならば良いし、長期再服用になっても減薬する方法は既に知っているので。

薬は元症状を治してくれてはいません。

薬は、ストレスなど大変な時の避難措置として、自律神経が暴走しているのを、リラックス系を補助する役割のものです。
その為、ストレスへの対処法を身につけないと減薬しても同じことが再現されます。

減薬テクニックと同じくらい、リラックス法やストレス対処法を身につけることが大切です。
このことはそのまま、減薬のスピードを上げたり、リスクを回避することと等価です。

まとめ

減薬・断薬だけに決してフォーカスしないで、ストレスへの対処法やリラックス法、健康的な生活スタイルへの改善など心がけましょう。(急な変化もストレスですのでのんびりと)
安全でスムーズな減薬・断薬をしましょう。(私自身への言葉でもあります)

 

固く考えずにまずは、試験的に減薬を行ってみると良いと思います。もし厳しかったり、向いていなかったら戻ればいいのですから!

減薬に対して怖いイメージを持っている人も多くいると思いますが、私の経験では怖い経験はしていません。 未経験の事に対して計画を立てるのは、...
現在の私の減薬状況

現在の減薬状況

更新日: 20年5月27日
※基準は12mg/dayがスタート値でそれを100%と記しています。

先月の状況↓↓

14ヶ月目…

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